日本海側の避難や錨泊場所について
まえがき
お疲れ様で~す
たまにはマジメに船関係の記事も書こうと思う( ´A` )
あまりネタが思いつかんけどね( ´A` )
今回は冬場は時化てなかなか走りづらい日本海側の避難、錨泊場所を僕が経験した所よりご紹介いたします。🚬( ˘꒳˘ )
じゃいってみよ~( ´Д`)y🚬
日本海側の気象と避難先の選択
まず先に僕が今まで荒天時に避難場所として使った場所を思い出せる範囲でザッと赤ラインで囲ってみた( ー̀_ー́ )
(プラス北海道の紋別、沖縄の中城湾、鹿児島の十島村、宮崎の油津、大分の佐賀関、長崎の五島、山口の六連、岩手の釜石、小笠原の二見……他)
まぁ…だいたいみてわかる通り、日本海側は太平洋側に比べて避難する場所が少ないのがわかると思う。
コレを踏まえて話を戻そう。
日本海の冬場は西高東低型の気圧配置が多くて大陸から冷たい北~北西の風がビュービュー吹いてあまり走りたくない。
お天気も陽の光をキレイにみる日は少なく、雨、雪、吹雪と最悪だ(›´-`‹ )
春先になるにつれてだんだん南っ気になって三寒四温の落ち着いた日がちょくちょく現れるのだがね…。
日本海に突入する際、特にドシケ予想の場合に気象判断を迫られる時は
〖北航時:能登半島まで行けるか〗
〖南航時:能登半島をかわせるか〗
が大まかな基準になる(僕の場合)
んで能登~新潟付近まできたら
能登から北へ行く場合は〔津軽から太平洋側へ行けるか〕
能登から南へ行く場合は〔瀬戸内へ逃げれるか〕
ダメなら能登付近で天候回復まで待機すると言うような考えだ。(会社や荷主が許せばね…)
独航ならある程度は頑張って走れるが、
曳航時は速力フルで平均5~6ノットしか出せず、
判断を間違えば荒天に捕まりシケの中を曳航索が切れないように速力を2~3ノットぐらいまで波とウネリと強風やらで落とされながら収まるまで耐えるしかなくなる。
最悪強風で風下に落とされてバックしたり…
にっちもさっちもいかなくなり、
もし曳航索が切れたら
ドシケの中での立て直し復旧、再継索作業(曳航索をつなぎ直す作業)はかなりのリスクを生じ、
海難率はかなり高くなる。
冬場は大概、北~北西の風なので
日本海側で避難場所を選ぶのは避難場所が少ないからかなり難儀な作業だ。
①能登半島~新潟沖
基準(僕の)である能登半島~新潟港間の海域は
能登半島のでっぱりと佐渡島の陰により冬場でも比較的波は立たず避難場所に選びやすい。
実際、富山湾~能登の南側は錨泊、停泊船が結構多い。(荷役待ち船含む)
荒天時は避難してきている船も多くなる。
湾内はドン深になっていて中央部は漂泊船、陸に近いところに錨泊船がいるようだ。
ファインドシップで見てみても毎日のように漂泊、錨泊船がいる。
新潟~佐渡~能登の海域で避難、航行、錨泊時に最も注意すべきは点は、漁業のブイだ。
主に〖カニカゴ〗のブイで
ワイヤー式でちっとやそっとでは切れない丈夫なブイだ。
形状は
オレンジ系の俵ブイ2~3個+玉ブイ2~5個+旗竿0~2本が連結してありカナリ目立つ。
夜は旗竿に付いている閃光灯がチカチカ光るヤツもある。
船が錨泊するような30m以内の浅場ではカニは獲れないのでアンカーで引っ掛ける心配は少ないと思うが、
航行時、停泊時に引っ掛けてペラに巻いたりしたら一発海難級でオオゴトになるだろう。
特に能登~佐渡間、佐渡の西側から北沖にめちゃいっぱい設置してある( ˊᵕˋ 😉
佐渡付近で漂泊する際は特に気を付けてね~(つ﹏<。)
マグロやブリ、カニが漁れる時期は
土日はプレジャー、
平日は漁船が朝イチでブワ~ッと付近港から出てきて縦横無尽に走り回るのでそれも気を付けてね꜀( ꜆-ࡇ-)꜆
ここいら一帯の管轄は第9管区。VHFは主に新潟保安で大丈夫だと思う。
新潟港は500トン以上は入出港に管制がかかるのでご注意を。付近でアンカーする場合は先にアンカーしている船の付近でも良いが…
おすすめ錨泊場所をVHFなり電話なりで新潟保安に問い合せた方が間違いも起こりにくく無難だ。
②若狭湾・舞鶴・敦賀
↑↑↑若狭湾で避難したこともある。
若狭湾で漂泊中、更に時化てくれば敦賀港の前まで入っていけば比較的静かだった。
舞鶴港周辺も錨泊候補に選定したことがある、アンカー場所を舞鶴保安に問い合せして計画を立てた記憶がある(*´-`)
舞鶴は入出港届けを提出しに保安部でダメで合庁の港湾課まで町中をアチコチ歩き回ってかなり疲れた記憶がある( ˊᵕˋ 😉
③美保湾・境港沖
美保湾は水深が浅く、荒天時は錨泊船が多い。
特に境港沖(さかいみなとおき)は北風系は陰になって風波が弱まるから避難場所にする船も多く、早い者勝ちだな(´-ω-)ウム
浅瀬に気を付けてね~
境港の検疫錨地付近から沖にキモチずらした所がおすすめかな( •⌄• )
問い合せ等なにか用事がある時は境海上保安部 交通課 0859-42-2531
さいごに
以上、日本海の荒天時の避難場所おすすめ3点を今回はザッとあげておきます。
島根県の浜田や大社港付近とかまだ他にもあるにはあるのだが…狭いしね。
ちなみに僕の漂泊、錨泊場所選びの基準は…
①全ての状況において安全である
②電波が入る
③魚が釣れる
海域の把握、天候の予測、船舶の輻輳状態など安全面はしっかり吟味した上で、乗組員のストレスも同時に抜いてやりたい。
電波が入れば当直中の居眠り率が下がるしアプリを使って最新の気象をみたり周囲の船の状況や港ごとの港則法や連絡手段など
いろいろと安全に必要なことを気になったらすぐ調べられ、遠く離れた家族や友人、恋人と各自自由に連絡、近況報告もできてストレスを抜ける。
ひと月数十万~100何万と…クソ高い船舶電話や衛星電波も使わないでスマホ1つ、パソコン1台で連絡系統や事務作業が済むので会社も助かるだろう( ◜▿◝ )ホッ
魚が釣れれば釣り好きの乗組員さんが日夜問わず自由時間に外に出て魚釣りしながら周囲の状況の異変などに素早く気付きやすく、釣れたら乗組員のストレス解消、美味しいお刺身が食えて話題も増え場がなごんだりするので
僕にとっては利点の方が多い。(¯֊¯)ニヤリ
当然の事だが…停泊中、錨泊中もしっかり当直をとりましょうね(*´-`)
あと、しっかり最新の海図も確かめて、海底線やオイル、ガスラインや波高計の位置は大丈夫か
底質や水深、錨かきやヘドロの有り無しなどもしっかり予測把握&気象の把握、状況悪化時に素早く機関スタンバイもできるようにしときましょ⸜( •⌄• )⸝
御安航を!(´-ω-)
んぢゃまたね٩(ˊᗜˋ*)وマタネー
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