三角波(さんかくなみ)とはどんなものでしょうか?できるだけゆるく解説。

三角波(さんかくなみ)とはどんなものでしょうか?できるだけゆるく解説。
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まえがき

おつかれさまです~(﹡ˆںˆ﹡)
残り45日でやっとオウチ帰れるなぁ(;∀;)

現場作業延びないでくれよぉ…
梅雨も明けたし、これから懸念されるのは台風シーズンですねーҨ(´-ω-`)ヤレヤレ


毎日、気象図が気になるるぴ船長です( ;゚³゚)

Twitterより
船好きで内航船の船乗りさんへ転職しようとしている仲の良いお仲間さんから

三角波の事と台風中心の海象などの質問がありましてね、
僕なりに
わっかりやすく噛み砕いて説明しようかなと思って筆をとっています〆(゚▽゚*)

正直ネタ切れで
海に関するオモロい記事ネタをなかなか思い付く事ができず悩んでいた所なので

かなり助かりましたわ(。 ー`ωー´)v

では本題いきましょか…

そもそも波って何だろうね
σ( ̄^ ̄)?


おそらく4級航海の海技試験でもたまにきかれるでしょうね。

波って言うのは
【風浪】【うねり】
にまず分けて説明しなきゃですね(´ー`)

【風浪】とは
風波「かざなみ」と話す船員さんもいますね

『〇〇岬は風波が立っちょったぞー
丘に寄せた方がだいぶマシやっどー』
(〇〇岬は風波が立っていたから陸側に寄って航行すれば風影になるからだいぶ航行しやすいよ)

風浪とは風によってその場に発生する波の事です。
あっついお茶を飲む時
ふぅふぅして液面が波立つアレね( ;゚³゚)=3旦

風が吹く方向と風浪の伝わる方向はだいたいおなじ向きです(風上から風下へ)ヽ(⇒∀⇒)ง
(東からの風なら西向きに波が伝わる)

風が収まると急激に終息します。

【うねり】とは
うねりとは風浪で海面が動く事によって発生する波の事です。主に風浪がたつ場所などから放射状にけっこう遠くまで拡がります。

お茶をふぅふぅして風波を立てたあと
ふぅふぅするのを止めても液面は継続して揺れてますよね?
ソレがうねりっす。
湯呑みくらいじゃ小さすぎてわかり辛いかもですがね…(ó﹏ò。)

このうねりは放射状に結構遠くまで伝わりますから
たいがい時化の前は先にうねりが来ます。
風が弱いのにあたかも時化てるかのように船がグラグラするのですが、それは
うねりの影響なんですね~( ⊙᎑⊙ )

あとは…風は北から吹いてるのに
うねりは南からもきている
というような現象もしょっちゅう起きます。

うねりは風が収まってもしばらく続きます。
発生場所から遠くへ伝わるにつれて、
だんだん弱まり、
波長が長くゆーっくりしたうねりになっていきます。

上記説明した
・風浪
・うねり
これらを総称したのが波です。
【波浪】(はろう)
と一般には言われてますね・ω・*)ノнёιιο!

①風の強さ
②風の吹く長さ
③風の吹く距離

これらの要素が大きいほど波は発達するんです
(,,・`∀・)ノ

波浪は大小さまざまなんですけど…たまにすごく発達した波浪を【巨大波】と呼びます

他にも…
【潮波】(しおなみ、しおざい)
これは潮流が原因で起こる波の事
流れが異なる潮流がぶつかることによって海面がザワザワします。
ボケーッと操船していると急に舵を取られることもしばしばです。
潮目(しおめ)ができたりしますね( ・ิω・)ノิิิ

【底うねり】(そこうねり)
海面は穏やかでも海中、海底付近がうねっている場合があります。
海面と海底の潮の流れが違う時に起こったりしますね~
二枚潮とか海底の地形の影響とかです。
ダイビングとか
海中で底うねりをくらって岩礁に叩き付けられたとか、あわやヒヤッとした経験がある方は多いでしょう (( ;゚³゚))コェー

船乗りが恐いのは風浪よりうねりの方です。
風浪は比較的、海面がバシャバシャしてるだけで風も風向計でわかっているので
急な突風以外は先を計算して操船できます。

うねりの場合は…
車で例えると…
信号待ちで停まっていても地面がいきなり動いてズゥゥンと
あらぬ方向に押し出されるみたいな感じです
(;°;ω;°;)コェー

いきなり船ごと全てうねりに持っていかれる場合がありますから…
船同士が洋上で接舷する際は
かなりうねりには神経を使って操船するんですよね(¯―¯٥)

うねりにも方向はあります。

【津波】
津波も波と言うよりうねりの類ですね。
発生場所から遠くへ伝わっていくから。
原因は地殻変動などですけどね
海底がいきなり盛り上がったり凹んだりすると
海底の上に乗ってる海水もそれに合わせて上昇したり下がったりするから

海面に段差ができますね
その段差を元に戻そうと海域全体の海水が動くので津波が発生します。

波浪の場合は風によって起こるから上層がメインなので津波ほどパワーはないですが
海底が動くと海面から海底までの何万、何億トンもの水が一気に動くので、べらぼうなパワーが発生するワケです。

三角波(さんかくなみ)とは

名前が悪いよね~
一般の方が波を想像すれば…
波はみんな三角形に見えるから(^。^;)

三角波とは異なる方向に向かって進む波がぶつかって合成されてできる波の事です。

でき方はさまざま

・南からのうねりに対し北の風が吹いていたり
・東流れの潮流に対して西向きの風が吹いたり
・波やうねりが2方向以上から来る場合
・防波堤に当たった波の返し波にあとから押し寄せる波がぶつかる場合
・海流が交差する場所
・低気圧の中心
・船の航走波の周辺
・川の河口付近
・リーフからの引き波がある場所

思いつくだけでもいっぱいあります(¯―¯٥)
裏を返せば三角波が立つ海域はあらかじめ予測できます。

船乗りさんが1番怖がるのはこの三角波です。
1番の原因はタイミングの予測が難しいと言う事ですかね(¯―¯٥)

波浪の場合は風向きやうねりの向きは一定方向に周期もだいたい安定していて時化てる時などに船を反転する時もタイミングを計って横波を受けないようにぐるっと回頭できるのですが…

三角波の場合はあらゆる要素の合算なので発生場所も強さもタイミングも高さもほぼ気まぐれ状態。
(発生海域はある程度わかります)

いきなり起こったり、周期的に起こったり
あっちで起こったり、こっちで起こったり
( ;゚³゚)

波って横に進むイメージですよね?
三角波は下から上に突き上げるように波が立ちあがります。
名前通り三角形の形で
てっぺんが尖っています。

船を下から突き上げたり
逆に持ち上がった後引いて海面に叩きつけられたり
船体にはパねェ衝撃が加わります。
昔の船は三角波でボッキリと船体が折れたりして沈没するのが多かったんですよ~(;°;ω;°;)

現在の船は、
過去の経験が活かされて
厳しい検査基準が設けられていて
しっかり補強がされているので、
三角波直撃でブリッジの強化窓ガラス全てが1発で破壊されたという話は聞きますが…
船体が折れるようなダメージを被ったという話はあまり聞かなくなりましたね( ̄0 ̄)/ オォー!!

ですが、
船体があらゆる方向に
不規則に揺れてしまいますから
積荷の荷崩れが起きたり
浮力が不安定になってあっけなく沈没してしまう可能性は否定できません。

三角波の
計算方法もありますが…
たかだか1発の三角波の危険度を計算するより

三角波の発生場所を回避したり
早めに海域から離脱したり
周りを警戒して操船に集中したりしてください。

はっきり言って

卓上計算が全く通じないのが自然ですから!

三角波を作ってみよー
( ・๎ω・๎)

お風呂に浸かったら温まりがてら暇つぶしにやってみて٩(ˊᗜˋ*)و

浴槽の壁に向かって手で水を押し出して波を起こしてみてください( ・ิω・)ノิิิ

水の流れや波は
浴槽の壁に当たったら
上に跳ね上がるでしょ?
それも当たる前の波より当たって跳ね上がる波の方が高さが大きいはずです。

防波堤付近の三角波の再現ですね(﹡ˆںˆ﹡)

でも、少し考えてみて
浴槽の壁は止まってます
それに
押し寄せる波が当たって止まるということは…

壁に押し寄せる波(自分から離れていく波)と
同じサイズの波が
浴槽の外から自分に向けて押し寄せて、
浴槽の壁の位置で両者がぶつかった時の状況と同じですよね?

続いて…

浴槽に当たって跳ね返る波に自分側から第2波目を当ててみてください
浴槽の壁から少し離れた場所に三角波がたって周辺がザワザワすると思いますよ( ⊙᎑⊙ )

これは風浪だけの話っす。
湯船に浸かっている体全体を揺すって浴槽の中
全体の水を揺らし、うねりを起こせば…
まだ跳ね上がる高さは大きくなると思いますよ(,,・`∀・)ノ
(お風呂が静かな状態の水の高さが基本0mね)

次に
お風呂の角を目掛けて水を押し出してください

すると?

壁に押し出すより角にぶつかった水の方が高く跳ね上がるでしょ?

これは4方向(3つの角+自分)から同じサイズの波が押し寄せて中心でぶつかった場合の再現。

壁の場合は当たった瞬間、左右にも力が分散するので水の逃げ道がありますが

角の場合
水の逃げ道が上しかないので
水が普通より高く跳ね上がると思います。

台風や低気圧の中心の三角波と状況が似てます。

台風の中心をオフロで再現

台風の中心はそのほとんどが地獄の海域です。

三角波や巨大波がたくさん発生しているでしょう
( ´;゚;ё;゚;)

厳密に言えば
台風の速度が、
発生した波の移動速度より遅ければ目の中は比較的穏やかです。
波の移動速度より台風の速度が速ければ速いほど台風中心はド時化です。

ぢゃ再現してみよう( ・ิω・)ノิิิ

台風の移動は再現難しいがね(¯―¯٥)

湯船の中で体をランダムに動かして不規則な
うねりを発生させて
自分の目の前にあらゆる方向から波を立てて集めてください
様々な大きさの波や三角波が至る所でたくさんたちますよね(;´∀`)
どこに立つかどのくらい高さが出るか予測不能でしょ?

(実際には中心南東側が波は強烈)

しかも台風の中心は気圧が低いので…
空気が海面を押さえつける力が弱いので
海面が若干盛り上がります。(高潮)

ですから…
さらに
下から上に水が持ち上がるように手で水流を起こしてください

ノボセル(;´∀`)イソガシイ

コレが台風の中心の状況です。
お船のおもちゃ
アヒルちゃんを浮かべたら…
有り得ん揺れ方をするはずです
計算できませんよね(ヾノ・∀・`)ムリムリ

『ちょっと補足』
デカい発達した台風は速度が遅く
目の大きさも広いので
中心付近は風が弱まる範囲が広いから風浪的に穏やかになる場合もあります。

ですが、

うねり的には…スゴいでしょうね
四方八方からうねりが伝わってきますから
それに台風の移動に伴ううねりも発生するので
それらが合成されると…
有り得んくらいの高さの波や三角波が発生するでしょう。

【一発大波】(いっぱつおおなみ)
海上では数多くの波が無限に存在しています。

多くの波が合成しあったり打ち消しあったりしながら

現れては消えを繰り返してます。

波の方向、角度、速さ、大きさ、周期、合成する波の数や
引き波
ぶつかる位置
合成されるタイミング
これら要素の発生はそれぞれ完全にランダムです。

この要素が完全にピークの時にドンピシャのタイミングで合成され、波が巨大になる方に全てプラスに働くと…
神クラスの巨大な波が降臨します。
(;°;ω;°;)
それが一発大波です。
確率は波が発生する何千分の1~何万分の1

奇跡の巨大波です。

天気予報の波の高さは、
あくまで平均値(有義波高)ですから
実際には予報より1.5倍~2倍~5倍を超える波が確率的に現場では発生してます。

僕の経験から…水深が深い場所
巨大な波が現れる直前は、スゴい引き波が発生して船が波の谷間に引き込まれやすいなぁと思います。

ドカン!!と大っきい波をくらう直前は、だいたいガク~ンと船が下がるよ( ;゚³゚)

波の谷間に船が引き込まれている最中はジェットコースターが急降下する時のチンコがヒヤ~ンとする感じがしますからね(;´∀`)

 

遠洋マグロ船の頃
ケープタウン沖のさっむい
毎日波高3m~5m超えのド時化の海域で操業してた経験がありますが
何回もブリッジの高さを超える10m超えの三角波を見た事があります。
それが一発大波かはわかりませんがね( ´艸`)

ゴゴゴゴゴ~ッ!!
っと
水の壁みたいな山が下から上に向かってそびえ立ちます。
おぉぉっ( ̄0 ̄)/ オォー!!
っと…
思わず僕はその水のお山を見上げました

神々しくて、感動しましたね(˶˙º̬˙˶)*॰スゲー

…そんなしてたら…

てっぺんから水のお山が崩れてきて
船の真横から僕達が働いている作業場へ
水の塊が雪崩みたいに襲ってきました。

ブリッジで操船している人が逃げろの警報を鳴らすも…

逃げる余裕無いっすよね

んで直撃…

その後は…
みーんなデッキ上で流されてプール状態でした。

僕、
後ろに縦2回転吹っ飛ばされたあげくデッキ上を泳ぎましたね(;´∀`)

極寒の中を…パンツまでビショ濡れ(;∀;)

船外に放り出されなくてよかったですがね…

台風の危険半円

過去の記事で台風の右側(特に南東側)は危険だから避けましょうと書きましたが…

船乗りが語る台風の豆知識いろいろ

勢力圏内の危険半円内での航行経験は無いのか?
という質問がありました(;´∀`)ウソ~ン

 

…無いっすҨ(´-ω-`)

そんなコースを航行する船長は…
おそらく居ないです。

それを調査する船なら別ですけどね…

右側を通る場合でも勢力圏内には絶対近寄らないでしょう。
何日も前から、
収集できるあらゆるデータを参考にしながら台風の進路を予測していますからね。

でも、例外はあります。
避難した先で台風が進路を大きく変えて危険半円が直撃するケースです。

僕は1度経験があります。
3500トンのフェリーで働いている時、
台風避難で熊本の八代海に避難、錨泊した時に直撃されました。

2丁アンカー10シャックル(250m)
目いっぱい出して船首からの風に突っ張り
流されないようにエンジンを使用して
台風が過ぎ去るのをひたすら手動操縦で耐えてました。

周りを陸で囲まれた八代海ですが…
ピーク時には風速30m~35m。時折40mの風が吹き
軽く5m以上の波が立っていましたね( ;゚³゚)

当時の船長、涼しい顔してましたけど
内心怖かったでしょうね~(¯―¯٥)

台風はみんな警戒しますよね(;´∀`)

でも…

台風が本土付近で弱まり温帯低気圧に変われば
警戒を解いて避難を解除し、温帯低気圧の通り道や右側に向けて出ていく船もいますけど…

おそらく…

温帯低気圧に変わった後での沈没や事故、遭難も台風並みにかなり多いはずです。

 

『台風は弱まっても台風である!!』

 

この考えひじょーに大事ですよ(๑•̀ㅁ•́ฅ✧

毎年台風を経験している九州の漁師さん、船乗りのさんは温帯低気圧に変わっても警戒を解かない方が多いですね( ⊙᎑⊙ )

あまり台風の経験がない東北や北海道の船員さんは温帯低気圧に対しての警戒が南の船員さんよりはゆるめだなぁと経験上思います。

あとがき

…どうでしたかね(@_@;)
わかりやすかったかなぁ…

三角波、巨大波、1発大波、台風の中心

三角波をはじめとする危険な波のお話を専門用語をあまり使用せずにわかりやすく話したつもりでしたが…

実際はまだもう少し種類があるのです。
これ以上はマニアックな部類に入るのでここでは控えておきましょう(´‘▽‘`)

ご参考に鳴れば幸いです。

でゎまたね~(`・ω・´)ノ

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